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複合的症例
2025/05/19

服薬自己調整後の精神症状悪化と発熱・腹部症状を伴う急性期状態

#統合失調症、#精神疾患、#服薬自己中断などの視点から考える症例

患者情報

【精神科】基本情報: 32歳、男性。統合失調症の診断で5年前より外来通院中。2週間前から服薬自己調整(減量)あり。3日前より食欲低下、不眠の訴えあり。今朝、「部屋に監視カメラが仕掛けられている」と興奮状態で救急搬送。
既往歴: 統合失調症(27歳発症)、2型糖尿病(30歳診断)、高血圧(31歳診断)
内服薬: オランザピン10mg/日、アリピプラゾール15mg/日、ロラゼパム1mg/日、メトホルミン500mg×2回/日、アムロジピン5mg/日
現病歴: 搬送時、多弁・落ち着きのなさあり。「誰かに監視されている」という被害妄想と「テレビから自分の考えが漏れている」という思考伝播の訴えあり。問診中、時折会話が途切れ、視線を病室の隅に向けるなど、知覚異常疑いあり。入院前日から38.2℃の発熱があったが「気にしていなかった」と述べる。尿量減少の自覚あり。昨日から左下腹部痛の訴えがあるが、「それは気のせい」と主張。最近の生活歴として、IT関連の仕事のストレス増加と睡眠時間の減少あり。

現在の状況

バイタルサイン:体温38.7℃、脈拍110/分・整、血圧145/95mmHg、呼吸数22回/分、SpO2 97%(室内気)
意識レベル:清明だが注意散漫
顔面:やや紅潮、発汗あり
口腔内:乾燥著明
腹部:左下腹部に圧痛あり、筋性防御なし
皮膚:温感あり、弾力低下、ツルゴール低下
排尿:12時間尿量400ml、濃縮尿
検査値:WBC 14,500/μL、CRP 3.8mg/dL、血糖値235mg/dL、BUN 28mg/dL、Cr 1.4mg/dL
精神症状:被害妄想、思考伝播、幻聴疑い、易刺激性あり
言動:「熱はあるが大したことない」「お腹の痛みは気のせい」と身体症状を過小評価

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