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循環器系
2025/05/23

人工骨頭置換術後3日目に動悸と呼吸困難を訴える患者への対応

#肺血栓塞栓症 #術後合併症 #整形外科術後 #深部静脈血栓症 #人工骨頭置換術 #静脈血栓塞栓症 #急性肺塞栓 #術後看護などの視点から考える症例

患者情報

68歳男性。既往歴は糖尿病、高血圧、脂質異常症である。右大腿骨頚部骨折に対して人工骨頭置換術を施行し、術後3日目である。糖尿病はメトホルミン500mg×2回で管理されており、HbA1cは7.2%程度で比較的良好にコントロールされている。高血圧はアムロジピン5mgで安定している。手術は全身麻酔下で施行され、術中・術後経過は順調であった。術後疼痛管理としてアセトアミノフェン500mg×3回とロキソプロフェン60mg×2回を定期投与している。ADLは術前は独歩可能であったが、現在は車椅子移乗で理学療法を開始している。認知機能は正常で、服薬管理も自立している。家族は妻と長男で、面会は毎日来ている。食事摂取は術後から徐々に改善し、現在は8割程度摂取できている。創部は良好で感染兆候なく、ドレーンは術後2日目に抜去済みである。

現在の状況

日曜深夜1時、患者より「胸がドキドキして気持ち悪い」とナースコールあり。昼間は特に変わった様子はなく、夕食も摂取していた。22時の内服後、23時頃から「なんとなく調子が悪い」と訴えていた。バイタルサイン:血圧88/52mmHg、脈拍118/分・不整、体温37.1℃、呼吸数22/分、SpO2 94%(room air)。主観的症状:動悸、嘔気、軽度の呼吸困難感、冷汗。客観的所見:顔面蒼白、軽度発汗、下肢に軽度浮腫(左>右)、胸部聴診で心音不整、呼吸音清明。創部は問題なし、疼痛は軽度。血糖値:簡易測定で142mg/dl。尿量は日中より減少傾向(夜間3時間で50ml)。当直医は救急外来で多発外傷患者対応中のため連絡困難な状況である。

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